国際戦略推進本部を設置、国際保健戦略の骨子案、戦略策定の方向性(厚労省)
2024/07/01
厚労省は6月27日、厚生労働省国際戦略推進本部を開催し、国際保健戦略の骨子案をもとに、国際保健戦略の策定の方向性について審議した。
厚生労働省として国際保健戦略を策定する趣旨・目的は「厚生労働省の使命の実現」と「日本の知見の国際社会への還元」とした。国際保健と国際労働の分野の連携が一層求められている状況を踏まえ、厚生労働省の国際課題に戦略的に取り組み、国際戦略の具体策の検討を加速化するため、厚生労働省内に「厚生労働省国際戦略推進本部」を設置し、部局横断的に幅広く検討を行うとした。
アジア諸国を始めとするインド太平洋地域では、高齢者人口の増加に伴う疾病構造の変化及び健康格差の拡大が共通の課題となっている。急速な少子高齢化を先駆的に経験し、この大きな課題に果敢に取り組む我が国は、医療・介護・福祉分野においてこれらの共通課題を解決する様々な知見や経験を有し、多大な貢献が可能である。
具体的には、SDGsの1つとして位置づけられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(全ての人が適切な予防、治療、リハビリ等の保健医療サービスを支払い可能な費用で受けられる状態)」の「ナレッジハブ」の設置として、2025年に「UHC ナレッジハブ」の創設を目指している。「未来型デジタル健康活躍社会の実現」に向けて、国際戦略も視野に入れて国内戦略を進めていくうえで、医療DXの徹底した推進とイノベーションを健康づくり・治療に生かす環境整備を行う。