零売の是正策、法令上で例外的に「やむを得ない場合」を定める方針を了承(厚労省)
2023/08/10
厚労省は8月4日、医薬品の販売制度に関する検討会を開催し、医薬品の販売区分及び販売方法について審議し、処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売において、法令上で例外的に「やむを得ない場合」を定めて薬局での販売を認める方針を大筋で了承した。
「やむを得ない場合」の具体策として、①医師に処方され服用している医療用医薬品が不測の事態で患者の手元にない状況となり、かつ診療を受けられない場合に、②一般用医薬品で代用できない、もしくは代用可能と考えられる一般用医薬品が容易に入手できない場合(例えば、当該薬局及び近隣の薬局等において在庫がない等)に限定する。
そして、販売に当たっては、①かかりつけ薬局の販売、②一時的に(反復・継続的に販売しない)、最小限度の量(事象発生時には休診日等でいけない、かかりつけの医療機関に受診するまでの間に必要な分。最大数日分等)に限りの販売、③適正な販売のために購入者の氏名等及び販売の状況を記録、受診している医療機関に報告することを求める点が検討された。処方箋医薬品や零売の呼称は改めていく方向で調整していく。
零売規定の見直しが法令で明確になれば、これまでグレーゾーンの中で展開してきた零売を専業とするビジネスモデルは事実上、経営困難になる見通しとなった。